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夕凪の街 桜の国 こうの史代
Yagi`s Pasturelandで「ぜひ」と絶賛されていたこうの史代の『夕凪の街桜の国』。実は漫画にはエンターテイメントのみを求めたい私としてはこういう重そうなものは避けたいのが本音なのだが、こうの史代がどんな表現でヒロシマを描いているのか興味があって、つい買ってしまった。
一度読んで泣いて、ついもう一度読んでまた泣いて、顔を洗ってからまた読んで泣いて、布団の中で読んでまた泣いて、寝ながら思い出して泣く。我ながらちょっと泣きすぎ。今朝は目が腫れている。

本自体は値段の割りに薄い。でも薄さがこの本の魅力でもある。すぐ読める話だからつい手にとって読んでしまう。

中には3本。
1作目の「夕凪の街」は原爆投下から10年後の広島における普通の一市民の日常を淡々と描き出す。その描写の中に、普通に暮らしている一人の女性が背負う生き残った者としての罪悪感や将来が奪われた無念や喪失感を淡々と描き出している。
たぶん私が一番感情移入できた部分は突然将来が奪われた事に対する無念の部分なのだろうけど、作品として一番鮮烈なのは「生き残った罪悪感」の方である。ただ鮮烈なのだけれど実感としてはピンとこない。作者の言うように空白に激しい想いが起こるにはまだまだ経験や知識が不足しているのかもしれない。

2作目、3作目の「桜の国」は私とほぼ同世代の戦争体験が身近ではなくなった女性が主人公。自分にとっては遠い過去の物語である戦争や原爆が、自分の身近な問題としていきなり浮上してくる不条理を感じさせる話である。原爆云々より「差別」について考えさせられてしまう話だった。原爆自体の原爆症は被爆者とその家族だけの問題に最小化できても、それを取り巻く社会の問題を無視できないことをさりげなく表現しているように思える。大上段に構えた道徳教育などより、よほどその意味が腑に落ちる気がした。

もっと重い話かと思っていたけど、読後感が悪くない話。
ぜひ多くの人に読んで欲しい。



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テーマ:コミック感想 - ジャンル:アニメ・コミック

【2004/10/27 10:36】 | マンガを読んで | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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コメント
染み入る
トラバありがとうございますー。
ほこさんも読んでくれて嬉しいです。
泣けますよねー。私もぽろぽろぽろぽろ涙流しました。

でも、重いわけじゃないし、「桜の国」は救済の話しでもあると思います。
「夕凪の街」は胸に直撃しましたが、「桜の国」はじわじわ~~っと染み入ってくる。
とにかく、いい、ですよね。
青野さんにも薦めてください。
【2005/08/26 23:55】 URL | やぎ #rrswhLw2[ 編集] | page top↑
もーボロボロです。
やぎさんがブログで紹介してくれなかったら、発売されたことも知らないところでした。感謝です!
何度読んでも泣きますね。布団の隣において、毎晩読んでます。

「夕凪の街」が被災者の話で、「桜の国」が被災者と関係のある他者の話という作りもいいですね。内と外から見ている感じで。「桜の国」の最後の所は読むたびに本当に救われる感じがします。
でも、自分の祖母が亡くなった経験が投影されて「桜の国」は話のテーマ以外のところで泣きのツボを刺激されてしまいます(^^;

青野さんも読んでます。結構何度も読んでいるっぽい。
最初に読んだ時、読み終えた後いきなり顔を洗いに洗面所に行っていたから、泣いてたんじゃないかな。
「感動した」って言ってました。
【2005/08/26 23:55】 URL | 日向ほこ #rrswhLw2[ 編集] | page top↑
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